学生の声

【中編】ポリアモリーでもある私 ~演劇に影響を受けて~

【前編】ポリアモリーでもある私 ~演劇に影響を受けて~こんにちは、!XIMIX!運営事務局のハルです。 今回私がインタビューしたのは、くるみさん。 彼女は私の通う大学の先輩で、一...

今回はくるみさんのインタビュー【中編】をお届けします。

前編では、性的に好きになる人が女性らしい表現をする人という話や、ポリアモリーになったきっかけなどについて語ってくれたくるみさん。

中編ではポリアモリーで居続ける理由や、ポリアモリーの人は嫉妬するのかといった疑問について答えてくれました。

彼女の話を聴く中で、私の漠然としたイメージとは随分と違うポリアモリーの姿が見えてきました。

複数の相手がいるからこそ、その人の良さが分かる

 くるみさんがパートナーとデートしている時の写真

―そうだったんですね。

今のお話でポリアモリーになったきっかけは分かったんですけど、もっとくるみさん的に、ポリアモリーで居続ける根本的な理由みたいなものとかはありますか?

やっぱり、相手のリソースを搾取しすぎたくないというか。

こっちが会いたい会いたいって思ってても、向こうにとってそれが負担になっちゃうから。

だったらその気持ちを分散させるために、相手が複数いた方がいいなとは思ったりするね。

―相手に依存しすぎないようにするためっていうことですね。

あとは、付き合ってる人のことを当たり前って思いたくないんだよね。

常に相対化してたい。

相手の良い所も、ずっとその人だけ見てたら分かんなくなっちゃうから。

他の人と比べるからこそ、この人の良い所もあの人の存在によって際立つし、逆にあの人の良い所も、この人の存在によって際立つ。それによってもっと相手を好きになったりする。

―えー、でも逆に比べるからこそ、その人の悪い所も見えてきたりしませんか?

あー、それもね、弊害としてあることはある(笑)

―それでもやっぱり、ずっと1人の相手と一緒にいて、その人の良さとか存在自体を当たり前に思ってしまうよりは、複数の人と付き合うことで常に相対化できる方がくるみさん的にはいいと。

うん、そうだね。

誰かに依存してしまうことが怖い

―なるほど。やっぱり、くるみさんの恋愛観を聞いてると興味深いです。

あと思ったんですけど、モノアモリーの人でも、誰かに依存しちゃいがちな人にとっては、こういう気持ちの持ちようの方が楽になれるような気がしますね。

別に複数の人と付き合った方がいいとかそういうわけじゃないけど、誰か1人に寄りかかってしまうと、自分も相手も疲れちゃうから。

そうだね、私は人一倍、依存することに恐怖心を覚えてるのかもしれない

やっぱり共依存っていう、お互いで世界が完結してて他に何もない、みたいな関係のもろさは怖いなって思ったりする。

気持ち的に嫉妬するのと行動として束縛するのは違う

―話は変わってしまうんですけど、ポリアモリーの人って嫉妬とかしないんですか?

これまでお話を聞いていてすごく疑問に思ってて。

いくら合意が取れているとはいえ、やっぱり好きな人が自分以外の人を好きになったり、キスとかセックスとかしてるって思うと、なかなか受け入れられない所もあるんじゃないかなと。

それも人によるし、場合にもよるかな。

前に1か月だけ付き合った人には、私以外に2人相手がいたんだけど、その時は嫉妬しなかった。

でも今のパートナーに昔、片思いで好きな人がいた時はちょっとだけ嫉妬したな。

―人によって嫉妬する人としない人がいるんですね。

うん、でもその時感じたのは嫉妬というよりは寂しさかも。

―寂しさと嫉妬心って結構重なる所はあると思いますけど、どうなんだろう?

難しいですね(笑)

それはそうと、相手に嫉妬する人って割合的にどのくらいいるんですか?

もちろんポリアモリーの中にはガチで気にしない人もいるとは思うけど。

でもまあやっぱり、コミュニティ内で話してると、嫉妬を感じる人は多いのかなって肌感覚では思う。

統計とかあるわけじゃなかいからはっきりしたことは言えないけどね。

でもだからといって、相手が他の人を好きになったり会ったりする行動を邪魔したりはしない

―そこが、やっぱり浮気とは大きく違う点ですね。

これが浮気だったら、絶対相手を責めるし、もう別れる!みたいになることもあるじゃないですか。

浮気というよりは、束縛かな。

気持ち的に他の人と付き合ったら寂しいなとか、もっと私のことを見てよって思うこととは別に、束縛するっていうのは相手を縛るっていう方向においての行為に移すことだから

それはまた気持ちとして単に思っていることとは別物だよね。

―でもそれって割り切れるもんなんですかね。本当に好きな人ができたら、大抵の人は寂しい・辛いっていう気持ちを抑えようとしても絶対行動にでちゃうんじゃないかなって。

あぁ、そう?(笑)

―えぇー、何ですかその薄い反応ー(笑)

じゃあやっぱりそこからして気持ちの持ちようが全然違うんですね。

もうちょっと正確に言うと、「行動に移さない」っていうのとも微妙に違くて。

私の場合だと、相手を束縛する行動には移さないけど、自己開示という行動はするかな

今嫉妬してるんだーとか、寂しいなーとか、だからデート増やしてよ、みたいな(笑)

今のパートナーとも、束縛とは違うけど、自分の気持ちは伝えようね、みたいなスタンスでいこう、って話はしてる。

自分の感情をある分だけ出して、それをそのまま受けとめる

―でも寂しいって言われて、相手がその反応に困ることはないですか?

だって、お互いに別の相手と付き合うことに関しては合意ができてるわけだし。

反応にはあまり困らないね。

というよりは困らないように訓練してる。

―訓練!?訓練できるもんなんですか、それは?

それはね、演劇のおかげなんですよ。

―おぉ、また演劇というワードが出てきた!

多分ね、今のパートナーと上手くいってるのも、お互いに演劇やってたからだと思う。

自己開示された時の反応とかも含めてコミュニケーションに対する共通認識が取れてるんじゃないかな。

演劇やってた中で、自分が感じたことを言って、それを相手がそのまま受け止めるみたいな訓練をすることがあって。

―相手の感情をそのまま受け止める…。

変わった訓練ですね。

私も中高でミュージカルやってたけど、そんな練習したことないです。

演じることって相手と感情のやり取りをすることでもあるから、その相手から感情をぶつけられた時に、そこから目をそらしてばかりだとドラマにならない

だからお互いの感情に向かい合っていくっていう訓練が演じる人には必要なんだよね。

そうしないと人物同士の結びつきが生まれないから。

そういう訓練を演劇でやってたから、プライベートでも相手が今こういう気持ちなんだっていうことを受け止めるのに慣れてきたし、そもそも自分の感情が今どうなってるのかを認識するのにも慣れてきた。

―それは自分の気持ちを把握してるから、取り乱したりしないってことですか?

というよりも、なんかね、俳優の訓練をしてない人って、そもそも自分が何を感じてるのか分かってない人が多い。

例えば、顔はすごい笑顔なのに身体の状態は全然リラックスできてないとか。

そういう自分の認識と本当の感情に齟齬が生じる状態になってしまう

自分が今嬉しいのか怒ってるのか、っていうのを過不足なく認識する。

そして認識した感情をある分だけ表に出す。

誇張も抑圧もせずにね。

そういうのって演劇だけじゃなくて、日常のコミュニケーションでもすごく大事になってくると思います。

もしかしたら演劇やってる人って根本的に普段の生活からして、感情のコントロールの仕方とか感じ方とかが違うのかもしれないですね。

そこを深く探っていくとLGBTとはまた別の面白いテーマになりそう。

うんうん、それは興味深いかも。

確かにさ、私が付き合う人って結局演劇やってる人ばっかりだもん(笑)

―そうなんですか!?

そうなのー!それがすごい不思議だったの、自分の中で。

合コン行っても、なんだかんだいって皆と仲良くなれないし、なのになんだかんだで演劇やってる人とは仲良くなったしさー(笑)

―それは面白い(笑)

でもそれって、結局のところ、演劇やってる人の方がくるみさんには合ってるってことなんだと思いますけど。

だって感情の出し方とか受け止め方とかの認識が違ったり感覚が合わなかったら、付き合っていけないと思う。

確かにー。ちょっと自己分析できたわ(笑)

まあ、もちろん、私も未熟だから、感情のコントロールが上手くいかないこともあるけど、改めて演劇やってる人とやってない人を比べると納得する所はあるな。

演劇とパートナー関係ねー、これ興味深いわぁ。

もうちょっと早くに見つけてたら卒論のテーマにしたかった(笑)

―ハハハ、今から書いてもギリギリ間に合うんじゃないですか(笑)

後編はこちら!

【後編】ポリアモリーでもある私 ~演劇に影響を受けて~https://tasukake.com/article/voice/tw14/5884/ 今回はくるみさんのインタビュー【後編】...
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