今年こそは完歩してやる!と意気込み、
糸島のオーシャンビューを眺めながらマイペースで歩いていきます。
カメラを片手に歩くiTOPメンバーと共に17km地点のエイド(給水場所)に着いた直後、
暑さに耐えきれず氷をもらいました。
今年は例年になく好天に恵まれ、
2日間とも最高気温は25度以上(*_*)昨年の雨対策から一転、
参加者も運営の方々も熱中症対策に追われます。
氷をもらっている間にメンバーとはぐれ、
ファームハウスの動物たちに癒されながら一人旅が始まりました。
といっても周囲に参加者が多くいるため孤独は感じません。
問題となるのは深夜です。
私のペースから考えて、深夜はちょうど明かりが少ない山道を歩くことになります。
自らのヘッドライトだけを頼りに少し離れた位置にいる参加者の後ろ姿を見て歩いたなーと
昨年の記憶が蘇ります。
〈昨年の途中リタイアから一年。今年はどんな試練が待ち受けているのだろう。〉
ふと気が付くと第一チェックポイントである加布里漁港までたどり着いていました。
(この時点でちょうど日没&不安も大きくなっていました)
加布里漁港を出発した所でグーッと鳴るおなか。
長時間ウォーキングでは多大なエネルギー消費(半日歩き続けると6000kcal消費)をするため、
参加者の多くが途中にあるコンビニやスーパーで軽食を取ります。
「うどんはマラソンの前に食べると良いって聞くからうどんを食べよう!」
ということで牧のうどん本店でエネルギー補給
😋
外に出ると辺りはすっかり暗くなっています。
さぁ、これから星空を楽しみに頑張るか…と思っているとちょうどiTOPメンバー3人と遭遇!
合流し、時々とりとめのない話をしながら歩きました。
一緒に歩けることに安心しつつ、内心ではせっかく用意したミュージックリストを聞けないのは残念…
(音楽を聴く気満々で準備していました(^▽^;))とも感じていました。
しかし、話をしていると、一人で歩く時よりも時間が過ぎていくのが遥かに早くなりました(^^)
(一人の時は、もう20分歩いただろうと思っても実際には5分しか経っていないということがしばしば
💦)
それだけでなく、メンバーからストレッチやテーピングの方法を教えてもらったり
ペース配分を管理してもらったりしたことで疲労も少なく山道を抜けることができ、
一周目を終えたときにはマメができていないという快挙!
疲れが色濃く出てくる2周目の途中でバラバラに歩くことにはなりましたが、
今回は全行程の3/4以上を一緒に歩く仲間がいたことでとても勇気づけられました。
「今年こそ完歩してやる」という目標と共に
「この仲間全員で完歩しよう!」という思いが自然に芽生えました。
そんなこんな言いつつも太陽が高くなってきた頃には90km地点のエイドを過ぎ、残すは20km。
今大会に向けて練習を積んできましたが、最もきついといわれる残り20kmはほぼ気力勝負となります。
足の痛みと戦いながら一歩一歩前に進みます。
すると、昨年リタイアした炎天下の山道に差し掛かりました。
ここからは過去の自分との戦いだと自らを奮い立たせつつも、ふと頭をよぎる不安。
急ぐあまりペース配分が分からず十分に休憩を取らなかった昨年の自分。
しかし、今年は教えてもらったペース配分があります。
それに従い、しっかり休憩を取ることを心掛けました。
これまで一緒に歩いてきたメンバーと分かち合った思いを胸に、
うだるような暑さに耐え山道を歩くこと2時間、ついに最大の難関を越えることができました!
惰性で足を進める最終盤。
「あとは記録、自分との戦いやけんね。頑張りーよ。」
残り3kmほどのところで交通整理員の方にかけられたこの言葉を忘れることはないでしょう。
沿道の方の応援もひときわ大きくなり自然と元気が出てきます。
そしてついにゴール
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昨年の90km、今年の110km、計200kmを歩いたことで身体を鍛えられただけでなく、
自然豊かな風景・人の温かさといった糸島の良さを再認識することができました。
また、今回の大会を通して学んだことは仲間という存在の大きさです。
くじけそうになるたびに「共にゴールするんだ」「ゴールで待っている仲間のためにあと一歩踏み出そう」と何度感じたことか。
昨年の私に一番足りなかったのは体力でもなく、運の良さでもなく、周囲への信頼でした。
一人で歩き切る強さ、それももちろん尊敬に値する大切なものです。
ですが、自分の弱さを実感したからこそ分かった「信頼」の重要性。
頼るべき時に頼り、頼られる時にはドーンと頼りとなる存在となる。
信頼するということの意味を自らとらえ直す精神的成長にもつながりました。
最後になりましたが、実行委員の皆さん、
選手を最後まで励まし、長時間にわたってボランティアをしてくださった皆さん、
本当にありがとうございました。
通りがかった際応援してくださった皆さんにもとても元気をもらいました。
そして、お疲れ様でした。
(文責:横山大幹)


