はじめまして、ザンビア・ブリッジ企画の星です。
今回は、私たちがREADYFORで168万円という額を集めることができた理由をふりかえりながら、その方法をみなさんにシェアしていこうと思います。
今回は学生団体としてクラウドファンディングを行うことを想定して記事を書きました。
団体で新しいプロジェクトを始めたいけど予算が…という学生団体のあなたに向けて書いた記事です。
クラウドファンディングをやる上で大事なことは四肢の指の数では足りないくらいありますが、今回は片手で収まるようにぎゅっとしてポイントを紹介していきます。
それでは早速いきましょう。
アジェンダはこんな感じ。
①プロジェクトの価値をわかりやすく提示しよう
②何を言うかより誰が言うか
③誰にどうやってプロジェクトを知ってもらうか
④すべては事前準備で決まる
①プロジェクトの価値をわかりやすく提示しよう
学生団体に限らずクラウドファンディングにおいてもっとも大事なのは、そのプロジェクトの価値、言い換えるならば、そのプロジェクトになにが起こせるかです。
つまりプロジェクトの価値、
もとい「なにが起こせるか」をわかりやすく提示することが大事になります。
プロジェクトページでプロジェクトの価値を表現できる場所は、
・プロジェクトのタイトル
・カバー写真
・プロジェクトの説明文
主にこの3つになります。
それぞれに気を付けるべきことを挙げていきます。
・プロジェクトのタイトル
プロジェクトタイトルで私たちが注意したのは、短い文章でプロジェクトの内容がわかるか、具体的にイメージできるか、そして引っかかる言葉を入れること。
私たちのプロジェクト名を例に見てみます。
「村人が医療を支えあう。9,500人を救う診療所をザンビアに」
後半の一文でザンビアという場所に診療所を建てようとしていることがわかります。
そして、その診療所が建つと9,500人の方が救われることがわかります。
前半の一文では、診療所を建てるのは村であって、その村では医療のために人々が協力し合っていることがわかります。またこの一文があることで、「○○に××を建てたい!」とだけ書いてあるプロジェクトよりも何か引っかかるものを残すことができます。
プロジェクトの価値を伝えるために、この一文だけでこれだけのことに配慮することができます。
みなさんも、プロジェクトタイトルを考えるときだけでなく、記事のタイトルを考えるときなどにも参考にしてみてはいかがでしょうか。
・カバー写真
プロジェクトの写真についても、タイトルと同じで写真からどんなプロジェクトかを連想できること、つまりプロジェクトの価値を一目でわかりやすく伝えることが大事になります。
視覚の情報がはじめに相手に伝わりますから、写真を選ぶときは「センス」ではなく、なるべく多くの人が見て「プロジェクトを連想できるか」を大事にするべきです。
可能であれば、プロジェクトを知らない人に見せてどの写真が一番自分たちのプロジェクトに結び付くことを連想してくれるかを聞いてみてもいいかもしれません。
・プロジェクトの説明文
説明文は、プロジェクトのタイトル・カバー写真を見てたどり着いてくれた人に、より深くプロジェクトについて知ってもらう場になります。
それを考えるとここに書くべきは、プロジェクトの価値をより具体的にすることです。
そこにストーリーがあるならその流れを書いてもいいでしょうし、伝えたい背景があるならそれを伝えてもいいでしょう。しかし、注意してほしいのは、多くを書きすぎないこと。
あまりに情報量が多いと、ページを見た方は「このプロジェクトはなにがしたいんだ?」となってしまいます。これは「プロジェクトの価値はなんなんだ?」となることと同じです。
つまりこの部分でも、これまたやっぱり「プロジェクトの価値を分かりやすく伝えること」を意識する必要があるわけです。
ここまでタイトル、カバー写真、説明文について軽く説明しましたが、やはり大事なことは「プロジェクトの価値を分かりやすく伝えること」。
なんでも迷ったら常にこの指針に立ち返ることをおすすめします。
②何を言うかより誰が言うか
「どんな負けかたをしようと1日に2敗することはありません」
これはイチローの言葉です。
これを競馬場のおっちゃんが言ったらどうでしょうか、
言葉のありがたみは半減どころか、意味が変わってしまいますね。
野球選手として長年ここまでの実績を残してきたからこそ言葉に重みがあり、
それをよく知らないおっちゃんが言っても誰も見向きはしない訳です。
つまり、言葉にはそれ自身の意味だけでなく、
「どんなことをやってきた、どんな人か」
が必ず付随するわけです。
クラウドファンディングに当てはめて考えると、
「どんなことをやってきた、どんな人(団体)」かというのは、
初めてプロジェクトを見た方にとって、
信頼できるか否かを量る大きなポイントの一つになるということです。
あまり面白い話ではありませんが、
「実績を書くこと」も大事になってくるわけです。
しかし、「実績を書きましょう」と言ったってそんなこと当たり前の話。
松井秀樹は通算494本、長嶋茂雄は通算444本の本塁打を打ちました。
では彼らのそれぞれの偉大さは全く伝わりません。
どんな時代で、どんな環境で、どんな試合で、といった文脈が伝わってきて初めて彼らのすごみがわかるのです。
クラウドファンディングでも同じ、
どんな背景で、
どんな状況で、
どんな局面で、
といった文脈を盛り込みましょう。
ただ実績伝えるにしても、これを意識するだけで伝わり方は大きく変わるでしょう。
ここで注意してほしいのですが、文脈を盛り込みすぎて伝えることが多くなってもいけません。
活動をしていると枝葉のストーリーはどんどん伸びてしまいますが、それをすべて広げていると、せっかく注がれるはずだった水も、根元に届く前にはじかれてしまうかもしれません。
ことクラウドファンディングにおいてはぐっとこらえて枝葉を伐採し、幹だけを提示しましょう。
こんなことを言っているうちに枝葉の話ばかりになってしまったので、ここでのポイントをいま一度要約すると、
自分たちの実績を一筋の文脈(そのクラウドファンディングで達成したい事)に沿って提示する。
といった感じでしょうか。
これをよりぎゅっとして言い換えると
「何を言うかより誰が言うか」
になるわけです。
③誰にどうやってプロジェクトを知ってもらうか
クラウドファンディングを始める前に、
・どんな人たちに自分たちのプロジェクトを知ってほしいのか
それをその人たちに
・どうやって届けるのか
を考えましょう。
学生なのか社会人なのか、社会人の中でも2,30代なのか、4,50代なのか、国際協力に興味のある人なのか、地方創生に興味がある人なのか、いろんなカテゴリーがあるでしょう。
そしてその人たちに届けるためには、メディア、SNSを使えば届くか考えてみましょう。
メディアでは、言わずと知れた新聞、テレビ、ラジオ、雑誌などのマスメディア、インターネットメディアなどに掲載依頼の連絡してみましょう。
このとき学生団体でやりがちなのが、とにかくすべてのマスメディアに片っ端から連絡するするというもの。これはよく採用されるやり方ですが、相手に失礼になる場合があり、あまりいい方法とは言えないでしょう。
どのメディアがどんなポリシーがあって発信しているのかを深くではなくとも調べてから連絡するようにしましょう。特に調べずに連絡をしてしまうと、相手に失礼な上に、自分たちのプロジェクトの何を伝えたいのかも大事にしていないことになると思います。
SNSでは、これまでに知り合った人脈のある方にFacebookでシェアしてもらう、Twitterである程度発信力をつけてからインパクトのあるツイートで一気に広めるなどが方法として考えられるかもしれません。
できればそれが自然な流れとして発生するような準備ができるといいでしょう。
もし自信がないのならインフルエンサーになり得る方に事前に連絡してシェア、リツイートをお願いしてもいいかもしれません。
④すべては事前準備で決まる
いろいろ書いてきましたが、
すべては事前準備で決まる、
そう思います。
事前準備を具体的に挙げていってもいいのですが、ここまで読むだけで皆さんお疲れでしょうし、私も言いたいことは1つだけ、
ずばり人脈作りです。
というのも今回、168万円のうちで半分以上が知り合いの方々からでした。
「なんだ、身内を削っただけか…」
と思ったそこのあなた、そんなことはありません。
私たちはザンビア風お好み焼きを販売するという活動を通して多くの方々に出会いました。
そして出会った方に、彼らなら応援したいと思っていただけたからこそ、クラウドファンディングを行なったときにその気持ちをお金という形で支援していただけたのだと思います。
だから、「身内を削った」のではなく、お好み焼きの販売を通して、直接会うことで私たちの活動に「共感してくれる人を増やしていった」のです。
それを100人、200人という規模で重ねていった結果として、168万円という額をいただくことができました。
「共感してくれる人」を増やす方法の1つとして機能しているクラウドファンディングですが、
オフラインで「共感してくれる人」を集めることが、オンラインで「共感をしてくれる人」を増やすための後押しになるのです。
繰り返しになりますが、
一学生団体の私たちがここまでの額を集めることができた一番の要因は、事前の人脈作りでした。
簡単なことではありませんが、
強い想いを持っているあなたにならきっとできます。
この記事がそんな想いを持ったあなたにとって役に立つものになったならば、これに代わる幸せはありません。